舞城王太郎「ドリルホール・イン・マイ・ブレイン」

ドリルホール・イン・マイ・ブレイン」(2003ファウスト所収)を読んだ。面白い! 
 どうしてこんなことを考えつくんだ? というぶっ飛んだ設定は意味への欲望を喚起するし、「考えろや!」というメッセージでもあると思われる*1。のであれこれ考えたが、そんなことより大事なのは、頭に穴の開いた男の子が頭に角の生えた女の子に角を入れてもらってセックスするとか、角じゃなきゃ駄目だと思っていたのに、他の女の子が無理矢理指を入れてきて、それも気持ちいいとか、その後のオナニーシーンとかが実にエロいということである。あーエロかった。ちなみにそのエロさを踏まえて、吹き出したのは次の箇所。

訳の分からんおっさんたちに押さえつけられて、むりやり機械の性器をぶち込まれて、こんなところで俺は感じたくない!
 やべー超気持ちいい!

 悲喜劇だ。

*1:この作品が「考えるな! 感じろ!」と読みとられたならば、作者は不幸だ。