佐藤卓己『八月十五日の神話 ――終戦記念日のメディア学』

追記7/31:こちらで著者による解題めいた記事が読める。
八月十五日の神話 終戦記念日のメディア学 ちくま新書 (544)
佐藤 卓己

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筑摩書房 2005-07-06
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by G-Toolsisbn:4480062440

八月十五日が来るたび、先の戦争のことが語られる。だが、終戦の"世界標準"からすれば、玉音放送のあった「八・一五=終戦」ではなく、ポツダム宣言を受諾した八月一四日か、降伏文書に調印した九月二日が終戦の日である。にもかかわらず、「八・一五=終戦」となっているのは、なぜか。この問いに答えるべく本書は、「玉音写真」、新聞の終戦報道、お盆のラジオ放送、歴史教科書の終戦記述などを取り上げ、「終戦」の記憶がいかにして創られていったかを明らかにする。「先の戦争」とどう向き合うかを問い直す問題作である。

 読了。感想はまだまとまらないので気が向いたら。でも歴史好きは読むべきだと思う。強烈な本だった。

追記2015/06/20ちくま学芸文庫に入っていた。
増補 八月十五日の神話: 終戦記念日のメディア学 (ちくま学芸文庫)
佐藤 卓己

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筑摩書房 2014-12-10
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