ぼくと1ルピーの神様を読んでいたら、インドのドレミは「Sa re ga ma pa dha ni sa」だという記述を見かけて、へえと思う。そういえば日本だと「ハニホヘトイロ」だったなあなんてことを思い出して、さらに英語だと「CDEFGAB」だっけと考えたところで、ふと、
あれ、じゃあドレミファソラシドって何語?
と疑問が湧く。検索してみたら、語源由来辞典というサイトにイタリア語であると書かれていた。面白いのはその語源。
ドレミの起源となったのは「バプテスマのヨハネ賛歌」である。
「バプテスマのヨハネ賛歌」は、各節が一音ずつ高くなるため、各節の歌詞の最初の音節を元に、11世紀イタリアの修道僧で音楽教師でもあった「グィード・ダレッツオ」が、「ドレミファソラシ」を作ったとされる。
「バプテスマのヨハネ賛歌」のラテン語歌詞は以下の通りである。
Ut queant laxis
Resonare fibris
Mira gestorum
Famili tuorum
Solve Polluti
Labii reatum
Sancte Johannes
「Ut」は口調を良くするため「do」に、「Sancte Johannes」は聖ヨハネのフランス名「Saint Ian」から「si」に変えられ、「ドレミファソラシ」ができ、「ドレミファソラシド」となった。
歌詞がもとだったんですねえ。ちなみに歌詞の意味は「主はわたしに告げられた。『お前はわたしの子 今日わたしはお前を生んだ』 なにゆえ、国々は騒ぎ立ち 人々はむなしく声をあげるのか?」*1なんだそうです。ドレミの生みの親グィード・ダレッツオの生年は992?-1050ということなのでドレミファソラシドは大体源氏物語と同じくらい古いってことになる。なんとまあ。
と思ったらこちらのサイトには、
その当時はまだ6音だったので音階は次のようになっていました。
「ut, re, mi, fa, sol, la, 」(ウト、レ、ミ、ファ、ソル、ラ)
そして、今から約300年ほど前に、オクターブの階名を作るために、最後の「si」(シ)をつけたして、さらに最初の「ut」をもっと歌いやすい「do」(ド)に改めました。
と書かれているので、シとドはそこまで古くないのか。
ついでに「Ut」は「do」に変えられたと書いてあるけれど、フランスに伝わったドレミはdoに変わることがなかったようで、「Ut,Re,Mi,Fa,Sol,La,Si」のままなんだとか。
にしても歌詞から作られたとはビックリした。レはResonareのレだったんだね。前出の語源辞典ではミーハーの民間語源としてドレミが絡んでいたというのも見えた。
ミーハーの語源・由来
昭和30年頃には、ミーハーより少し趣味が高尚な人々をさす「ソーラー族」も誕生した。
http://gogen-allguide.com/mi/miihaa.html
ソーラーとは、ドレミファソラシドの「ミ・ファ」より音階がひとつ上である「ソ・ラ」をもじったもので、一般化されず消滅した。
ということは、当時は太陽族とソーラー族がいたわけだ。ややこしい。