グロテスクとバロック

「言葉・狂気・エロス(amazon)」を読んでいたら、グロテスクとバロックの語源について紹介されていた。なんとなくあとですっかり忘れて「なんかで読んだはずなのに」と思いそうなのでメモ。まずグロテスクから。

グロテスクとは本来は古代の装飾文様の一種で、唐草模様のなかに人間や動植物、さらには空想上の生物を誇張・歪曲した形に描いたものをさすが、これが十五世紀末にローマで発掘された地下遺跡(グロッタ)で見つかったところから"グロテスキ"とイタリア語で命名され、のちには装飾術や造形芸術のみならず文学や思想の領域でも用いられるようになった。

p.170

 で、バロックの方は「W・ワイスバッハ説によれば〈形の整わぬ真珠〉を意味するポルトガル語"バローコbarroco"からきたバロック」とも書かれているが、由来として紹介されているのは以下。

バロックの由来は、中世の前論理的思考法の一つに"バロコbaroco"という型があったが、これが転じて十六世紀に「非合理的論法」を"バロッコbarocco"と呼ぶようになったもの、というのが、B・クローチェのイタリア語起源説だ

p.173

 関連リンク
 ・グロテスク - Yahoo!百科事典
 ・バロック美術 - Yahoo!百科事典


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追記2014/05/03
キンドル版が出ていた。確認時の価格は823円。
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