エドワード・D・ホック木村二郎訳『怪盗ニック全仕事(1)』

怪盗ニック全仕事 1 (創元推理文庫)
エドワード・D・ホック 木村 二郎

B00UWP1ETE
東京創元社 2014-11-28
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 サム・ホーソーンの事件簿(感想      )が面白かったので、せっかくだからと読んでみた。価値がないものを高額の手数料を取って盗む怪盗の物語。収録作は

  • 斑の虎を盗め
  • プールの水を盗め
  • おもちゃのネズミを盗め
  • 真鍮の文字を盗め
  • 邪悪な劇場切符を盗め
  • 聖なる音楽を盗め
  • 弱小野球チームを盗め
  • シルヴァー湖の怪獣を盗め
  • 笑うライオン像を盗め
  • 囚人のカレンダーを盗め
  • 青い回転木馬を盗め
  • 恐竜の尻尾を盗め
  • 陪審団を盗め
  • 革張りの棺を盗め
  • 七羽の大鴉を盗め

 盗んでどうする(プールの水とか)ってものから、それ価値がないとは言えないんじゃないの?(野球チームとか) ってものまで、いろいろあるが、どの話も「どうやって盗むの」と「なんで盗むの」がフックになって楽しく読めた。ベストは「七羽の大鴉を盗め」かなあ。正直、探偵のほうが好みに合っているのだけども、これはこれでなかなか。サム・ホーソーンと同様に雰囲気がちょっと緩いのもよかった。なんとなく2冊目に入ろうと思う。