e-politics - 外国人政策/カルデロン一家問題

 変なもん見ちまったせいで、何を言えばいいのか分からなくなっていた。こういうとき、専門知識がないと異を唱えるのにも、どっから始めればいいのやらで困る。
 まあ、早い話が怒りすぎだったんだな。何に怒ったって、当然名無しさんたちに腹が立ったんだが、ここでひとくくりにあいつら終わってると言うのは大雑把に過ぎるから、そう言うつもりはないし、あいつらは扇動されていると言うつもりもない。
 意見の違いを「向こうは洗脳されている」とか、「あいつらは馬鹿」と言いだした瞬間、対話は終わる。
 だから「あいつらは自分の好きな情報だけ見ていやがる」ということは言わない。俺にもそういう要素があると思うから。ちょっと調べれば分かることなのにとも言わない。
 俺も、俺の言うことが気に入らない人も、お互い色眼鏡をかけている。違いは眼鏡の色だけだ。あの人たちもコピペ、こっちもコピペ。そして、コピペ自体をすべからく否定すべしという物言いを俺は採用しない。

 俺と大部分の名無しさんたちのスタンスの違いは、見える角度の違いや、「なんのための法か」ということに対する考え方とかであって、知識量のだの聡明さだのの違いではないと考える。だから俺はまず自分があてにできると考えるソースを提供することにする。
 
e-politics - 外国人政策/カルデロン一家問題

 非常に行き届いたまとめになっているので、ぜひ読んでもらいたい。って言っても、今回の件を「けしからん」一辺倒で見ている人は、「どうせ偏ったことが書いてあるんだろ」と思って飛んでくれないかも知れないので、まとめた人のこの件に対するスタンスだけは引用しておく。

客観的にみて、カルデロン一家に在留特別許可をあげたほうがよかったんでしょうか?

基本的には、どちらでもいいというのが答えです。
この問題に関しては色々な要素がありますので、どの点を重視するかによって結論は変わってきます。
カルデロン一家の条件と事情を考慮して、あげた方がいいと思えばあげればいいし、あげない方がいいと思えばあげなければという事になります。
これは今でも変わりありませんので、まだ報道されたり交渉したりしています。


最近では、国連人権理事会等からも注目されてるみたいですが、法的拘束力や義務はありませんし、(人権意識には欠けるものの)行政府の判断には落ち度はありませんので、国内事情とカルデロン一家の個別事情に合わせて決めれば良いと思います。

 考えの中身を換えてくれと言っているわけじゃない。考えの総体に、すでに結論出ているという各自の意見に、こいつを足してみて欲しいんだ。その結果、意見の変わる人も多少いるかと思うが、別に意見が変わらなくても良い。ただ、上のサイトにある事実をふまえた上でその意見を言ってもらいたい。
 罵られる13歳は罵ってくる方が、自分の事情を分かっているという前提を持っているだろうと俺は考える。
 裁判の結果に抗うという点をどう判断するかは各自の自由だと思うが、それと無責任な罵りを子供に対して吐いて良いというのは別物だ*1
 こんにゃくゼリーの話で知らなかったら許されるものではないという主張が出ていた。あの意見に同意する人が、知らなければ悪意を叩きつけても構わないという主張を肯定して、背景知識に興味を持たないとは俺には考えられない(もしかすると、こんにゃくゼリーの話で祖母に怒っていた人で、カルデロン一家を批判している人は、ひとりもいないのかもしれないけど、多少は重なるんじゃないか?)。と言っても、ふたつのケースを同列に扱っていると誤解しないで欲しい。ここで言いたいのは、「ある程度の知識を持っておく必要はある」という点で意見は一致するよねということだ。
 上のサイトをまだ読んだことがないなら、是非読んでというのが、このエントリの主旨である。
 正しい間違っているを論じ合うのは、それからやれば良い。今回の問題がどう収束しようとも、100パーセント次のカルデロンさんは出てくるんだから。(追記:ご両親は4月13日に帰国し、のり子さんは日本に残ることになった。中学校の始業式が4月8日にあるため、これを見届けてから帰国するという。)


 そうそう、それから「今頃署名した連中の所に寄付のお願いの電話が回ってるに違いないw」って意見はあったが、それはない。署名した人間が言うんだから確かだろ。もし電話が来たらその旨、この欄で報告するから、変な憶測は控えてもらえるとありがたい。命令じゃなくてお願いね。

*1:大人になら吐いて良いという話でももちろんない。