高木彬光『仮面よ、さらば』

仮面よ、さらば〜墨野隴人シリーズ5〜 光文社文庫
高木 彬光

B009KZ5M7M
光文社 2006-07-13
売り上げランキング : 31925

Amazonで詳しく見る
by G-Toolsasin:B009KZ5M7M
『黄金の鍵(amazon)から始まる墨野隴人シリーズ最終作。『刺青殺人事件(amazon)』とか『人形はなぜ殺される(amazon)』とか読んでいたので、このシリーズも期待して読み出したんだけども、第一作は「偏見もとにして推理組み立てて、しかもそれが当たるってのは、どうなのよ?」と思ったことくらいしか覚えていない。第2作の『一、二、三、――死(amazon)』は、最後に犯行動機が明かされるところでぶっ飛び、それでとりあえず全部読もうと思ったのだった。第三作『大東京四谷怪談感想)』はずいぶんまえに単体で読んでいて、一応再読したけれど、ラストでぶっ飛んだ第二作とは異なって、ラストで「はあ? なにしてんの、いったい?」と思ったのを覚えているが、今となっては、なにしてたのかよくわかる。で、四作目『現代夜討曽我(amazon)』のキンドル版が出ていたのを機に、一気に2冊読んでシリーズ読破したんだけど、いやあびっくりした。正直、前半の早い段階で「仕掛けは見抜いた!」くらいに思って、予想通りに展開していくから、無茶苦茶気分がよかったんだけども、最後の最後で予想を超えた大仕掛けが飛び出してきて、唖然としたまま読了する羽目に……。豪腕過ぎてびっくりした、まじで。