勉強時間 中国の半分なのに日本の高校生8割「きつい」 1日8時間について

 こんな記事を読んだ。
勉強時間 中国の半分なのに日本の高校生8割「きつい」 1日8時間

 日本の中高校生の勉強時間は、中国の中高校生のほぼ半分しかないことが24日、財団法人日本青少年研究所のまとめた調査で分かった。韓国の中高校生と比べても少なかった。それでも日本の高校生の約8割は学校の勉強が「きつい」と感じており、学力低下の一端をうかがわせる結果となった。

 昨年9〜10月、日米中韓の主要都市の中高校生約8300人に対して、生活に関する意識調査を行った。

 日本の中高校生が学校や自宅、塾で勉強する時間は1日当たり平均8時間。これに対し、中国では約14時間、韓国は約10時間と、大きな差が出た。同様の調査を行った平成9年と比べると、高校生は1時間、中学生では2時間も勉強時間が短くなっていた。

 にもかかわらず、学校の勉強を「きつい」と感じている高校生は77・2%にのぼっており、4カ国では最も多かった。他の3カ国では4〜6割程度にとどまった。

 勉強時間は短いのに、就寝時間は遅いという中高校生の実態も明らかになった。就寝時間が「午前0時以降」という日本の中学生は約35%、高校生に至っては約70%。一方、米国や中国は中学生で1割、高校生でも2割に満たなかった。

(中略)
 同研究所では「中韓と比べて、勉強もしていないのに弱音をはいている現在の子供たちの姿がはっきりとみえた。甘えの気持ちが強いのではないか」と分析している。

 気になったから調査概要ってのに当たってみた。
http://www1.odn.ne.jp/youth-study/reserch/2009/gaiyo.pdf←PDF
 十年前と比較したっていうんだけど、十年前の数値が出ていない。これだと完全週休二日制(2002年から*1。一日八時間って平均から考えると学校での授業時間込みの計算だと思われるので、10年前と比べた場合には、それだけで強制時間は月で5時間減る。)への移行がどう処理されてるんだか分からない。あと寝る時間が産経の記事は韓国をこっそり抜いているんだけど、韓国の学生は日本の学生より就寝時間が遅い。朝食をちゃんと食べるかって項目で食べるが一位になったのは日本の学生なんだけど、それは書かれてない。んで学校の勉強を「きつい」と感じる高校生ってのは「とてもきつい」と「まあきつい」の合計で他の国はどの程度なのか不明。中学生では四カ国横並び。
 しかしこんなあやしいデータであっても、「中韓と比べて、勉強もしていないのに弱音をはいている現在の子供たちの姿がはっきりとみえた。甘えの気持ちが強いのではないか」というコメントだけひとり歩きしそうなのが嫌だ。中韓の勉強環境に叩き込まれたことがない日本人が自国の勉強量を多いと感じることの何が甘えなのかと申し上げたい。「時間数が少ないのにキツイ→原因は甘え」こんな分析(そもそもこれは分析なのか? ワイドショーのコメントじゃねーか?)をしてみせる機関やそれを取りあげるメディアにこそ甘えていると俺には思われてならない。は言いたい。←id:ajitaさんがこの箇所をブクマに引用してくれたのを見て、係り受けの間違いに気づいた。修正。