鮎川哲也『材木座の殺人』

材木座の殺人 (創元推理文庫)
鮎川 哲也

4488403115
東京創元社 2003-08
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〈三番館〉シリーズ第四弾。収録作品は以下。横につけたのは短いあらすじ。

「棄てられた男」ペンションで人が死んだよ。
「人を呑む家」家に入っていった人がいなくなっちゃったよ。
「同期の桜」連続殺人起きたよ。
「青嵐荘事件」金持ちの伯父さんが家のなかで死んだよ。
「停電にご注意」宗教団体の幹部が殺されたよ。
材木座の殺人」口の悪い評論家が殺されたよ。

 事件が起こる→弁護士が探偵に事件を依頼→探偵の調査行き詰まる→〈三番館〉に行きバーテンに謎を解いて貰うというパターンが四冊目にして初めて(だと思う)崩れたりしてちょっと「おっ」ってなった。特に印象に残ったのは「同期の桜」で、短篇ミステリのお手本かと思うほどよく出来ていた。トリックにびっくりとかではなくて、すっごくスマートな進行をする。これはとてもよかった。