ジャック・カーリイ三角和代訳『デス・コレクターズ』

デス・コレクターズ (文春文庫)
ジャック カーリイ Jack Kerley

4167705400
文藝春秋 2006-12
売り上げランキング : 59744

Amazonで詳しく見る
by G-Toolsasin:4167705400

『百番目の男(amazon)』の続編。前作を読んだのは4年近く前で覚えているのは、カーソン・ライダー、ハリー・ノーチラスって刑事コンビと、カーソンの兄ジェレミーのプロフィールくらいで、内容が綺麗さっぱり飛んでいたため、大丈夫かと心配だったが、前作のヒロインがちらりと顔を出すところ以外は問題なく読めた。さすが「ゼロ年代海外本格ミステリ第1位」(って帯に書いてあった)である。あらすじはこんな感じ。

死体は蝋燭と花で装飾されていた。事件を追う異常犯罪専従の刑事カーソンは、30年前に死んだ大量殺人犯の絵画が鍵だと知る。病的な絵画の断片を送りつけられた者たちが次々に殺され、失踪していたのだ。殺人鬼ゆかりの品を集めるコレクターの世界に潜入、複雑怪奇な事件の全容に迫ってゆくカーソン。彼を襲う衝撃の真相とは。

 プロローグからエピローグに至るまで、イベントたくさん、ツイストもたくさんで、面白く読んだから読了したはずなんだけども、不思議なことに読んだ場面が頭のなかから消えていくのがとても早く、場面同士の意外なつながりを味わうのが難しかった。で、忘れないうちに次を読むかとamazon検索してみたら、第3作は品切れで第4作はまだ生きていた。真ん中死なせてて、そのあとが売れたりするんだろうかと首を傾げた。
 それはさておき、読んでいるあいだは面白かったよ、ほんとに。問題はおれのオツムだと思うの。昔、ドン・ウィンズロウの『仏陀の鏡への道(amazon)』って本を読んだときにも、読んでるあいだじゅう面白えって夢中で読んだのに、読了したら「正しいお茶の楽しみ方」しか覚えてなかったもんなあ。お湯を入れ、2杯目までは捨てて、3杯目を飲むとかなんとかそんなことを言っていた。