ケント・スイッチ6・KS・ボックス

 タスポなんていまだに使っていないので、もっぱらコンビニで煙草を買っている。今日はタバコ屋のおばちゃんに薦められた煙草を買ってみた。こいつ。

 一見なんの変哲もないが、これが実はある種夢のような煙草なのである。

 箱を開けると、どう夢なのかの説明書きが書かれたシートが出てくる。

 ピンボケで字は読めないかも知れないが、イラストを見てもらいたい。何をしているか分かるだろうか。
 実はこれ、フィルターに仕込んであるカプセルを砕くことで、普通の煙草が瞬間メンソールに化けるという仕組みになっているのを図解している。
一本引き抜いて見ると、ここを押せという印が付けられている。

 さっそく火を点けてみると、普通の煙草だ。ドキドキしながら印の当たりを押してみると、なるほど、なにやら手応えがあって球状のカプセルが入っているのが分かる。グリグリと押してみる。するとパチンという感触があって、作業はこれで終了。もう一度咥え直して息を吸い込んでみると……メンソールになっている!

 これまで煙草を買うときに、メンソールがすこし吸いたいが、しかし普通の煙草も捨てがたいと悩むことがよくあった。しかしこれからはもう悩まない。これさえ持っておけば、どちらの気分にも対応できるのだ。

 ネットで調べてみたところ、これは福岡限定だという。ひょっとしたら神奈川で手にはいるのは今だけかも知れないし、煙草の革新など、現在ではナチスの発明品くらい顧みられることもないだろう。しかしながら、このカプセルで普通の煙草もメンソールも吸えますという発明は、すくなくとも自分にとっては、まさに求めていた夢が計らず実現したような気さえして、忘れ去るのが惜しい。だから記録を残しておこうと思う。企画した人も、このギミック発明した人も、表には出てこないかも知れないが、あんたらすげーよ! 素晴らしい品をありがとう! 

 もし全国展開まで持って行けたら、今度は是非タールやニコチンにバリエーションが欲しいな。いまの自分には6mgはやや重いので。

 しかし、このプッチンは楽しいなあ。クセになりそうだ。