ヘレン・マクロイ 駒月雅子訳『幽霊の2/3』

幽霊の2/3 (創元推理文庫)
ヘレン・マクロイ 駒月雅子

4488168051
東京創元社 2009-08-30
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 まずあらすじ。

人気作家エイモス・コットルを主賓に迎えたパーティーが、雪深きコネチカット州にある出版社社長ケインの邸宅で開かれた。腹に一物あるらしき人々が集まるなか、余興として催されたゲーム“幽霊の2/3”の最中に、当のエイモスが毒物を飲んで絶命してしまう。招待客の一人、精神科医のベイジル・ウィリング博士は、警察に協力して関係者から事情を聞いてまわるが、そこで次々に意外な事実が明らかになる。作家を取りまく錯綜した人間関係にひそむ希代の謎と毒殺事件の真相は? マクロイの傑作として、名のみ語り継がれてきた作品が新訳で登場。

 解説によれば本書は第7章の終わりで

上辺の装いをかなぐり捨て、真の姿を明らかにする。なるほどそういう話だったのか! (略)ここにきて物語は、まったく先の読めないものになる。序盤の展開から読者が立てた予想は、おそらく全部外れるはずである。 

 というので、とりあえず7章までは読んでみようと読み始めた。7章までとか考える必要がないほど軽快な訳文で、ほとんど引っかかりもなくするすると読め、あっという間に7章の終わりへ。
 なるほどそういう話だったのか!
 現代的なアクション性とかは皆無だけども、じんわりと面白かった。たぶん訳もいいのだと思う。