『死体が私を追いかける』

死体が私を追いかける (徳間文庫)
辻 真先

4195675790
徳間書店 1984-01
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by G-ToolsISBN:4195675790

 ある財閥の一人娘で女子大生の真由子は、父の重要書類を持ち出して家出、ひょんなことからトラベル・ライターの卵、瓜生慎(うりゅうしん)、元税務署員の日下部老人と道連れになった。大噴火の阿蘇から北海道の温泉地にむけて3人の旅が続くが、なぜか行く先々で正体不明の死体が続々と現れるのだ。
 死体の製造者に疑われた真由子は絶体絶命のピンチに追い込まれてしまったが……。

 トラベルライター瓜生慎シリーズ第一弾。親本は1979年10月主婦と生活社から刊行された。読んだのは1984年刊行の徳間文庫版。解説は藤子不二雄(うわ、どっちだか分からない! たぶんFの方)。死体が次から次へと出てきて、瓜生は謎を解けるのか? という興味が一方にあり、開館早々、「瓜生は童貞である」という宣言が行われ、結果、瓜生は初体験できるのか? という興味がもう半分ある*1。北海道のホテルに新規導入されるのがインベーダーゲームだったりするところに時代を感じる。ちなみにシリーズ最新刊は今月出たばかりなので、20年続いていることになるわけだ*2。ふつうに面白かった。
 で、これを読んでいる途中、九州から北海道に移動するところで「北は北海道から南は沖縄」というフレーズが頭に浮かび、沖縄返還前はやっぱり「北は北海道から南は九州」と言っていたのだろうかと、どうでもいいことが気になって、さらに変換される前の沖縄ってどんな教育システムを持っていたのかと疑問が飛躍して、友達に質問のメールなんかを出してみた。いきなりだったのに、ちゃんと答えてきた友達は凄いと思った。

*1:正直、シリーズ何作か、この童貞ネタで引っ張るのかと思った。

*2:せめてシリーズが続いてる作品くらい手にはいるようにしてほしいものです。