大きい 大きな 連体詞

 どうして「大きな」と「大きい」が違う単語なんだよ! ってことだと思う。気持ちはよく分かる。
 しかしこれは活用のルールからそういうことになってしまうので、まずは形容詞「大きい」の活用を考えてみよう。
未然形 大きかろ-う
連用形 大きかっ-た 大きく-振りかぶって
終止形 大きい-。
連体形 大きい-人
仮定形 大きけれ-ば
命令形 なし
 形容詞の活用は基本的に上のようになる。ここでのポイントは大きいはそのまま名詞とくっつくところ。
 で、この活用規則では「大きな」という形の入るところはない。だからこれは形容詞の活用ではくて別の品詞、連体詞という風に判断される。
 なんとなく形容詞の連体形のような気がするのは、形容動詞の連体形が「○○な」になるからだろうと思われる。

 なんだって連体形をふたつ作らずにほとんど意味の変わらない単語をふたつ作るのかと言えば、そうしておかないと、例えば形容詞「良い」は「良な」とすることができないので、二種類の連体形を認めた場合、今度は「大きな」のような変化を認める形容詞(「大きい」「小さい」など)とそうでない形容詞を暗記し直さなければならなくなって、煩雑さが増すから、別の単語と判断した方が良いということなのだろうと思う(自分、日本語文法を専門的にやったことがないのでこの項目は全部個人的見解で保証はない)。
 少しでも納得できれば幸いです。