言葉

ぼくが百聞を見つけるまで。あるいはSeeing is believing がなぜ百聞は一見にしかずなのか?

タイトルのような疑問がふと浮かんだ。 このフレーズを知ったのは受験勉強のときで、そのまま暗記したものだったが、当時から「百聞はどこにある?」というのがちょっと引っかかっていた。 そして夕べふと「seeingであってlooking at じゃないということは、…

デートとは

先日、「デートの約束」というのは重畳表現(馬から落馬とか頭痛が痛いみたいなやつ)ではないかという話になり、その場で広辞苑が引かれた。 広辞苑によれば、 デート【date】①日付。時日。②日時や場所を定めて異性と会うこと。あいびき。「彼女と―する」 で…

相住、同棲、ルームシェア

前エントリに引き続き『古句を観る』(amazon、青空文庫)から。 あひさしの傘(からかさ)ゆかし花の雨 淀水 という句の説明みたいな文章で、 「あひさし」は二人でさすの意、相合傘(あいあいがさ)のことであろう。こういう言葉があるかどうか、『大言海…

○○の一

柴田宵曲の『古句を観る』(amazon、青空文庫)を開いたら、冒頭でこんな文字列に眼がとまった。 各方面における看過されたる者、忘れられたる者の中から、真に価値あるものを発見することは、多くの人々によって常に企てられなければならぬ仕事の一であろう…

できるようになるならどんなアプローチだって良いアプローチだよね。

よりよい英語学習のために、まず絶望しよう - Commentarius Saevus 英語関連エントリをいくつか読んで、あ〜もやもやする〜と思っていたところで上記エントリを読んだら、別に俺みたいな素人が書く必要ねーやという結論に達した。特に大事なのはここじゃねー…

あっけなく引っかかった

「「の(だ)」に対応する英語の構文(Amazon)」という本を読んでいたら、こんな感じの英文を間違えた。計算問題。数字をわかりやすく変えて引用してみる。First square 10 and then cube it.語注:square 2乗する cube 3乗する この先読む前に一度答…

一辺倒の読み方

いま「昭和語(Amazon)」という本を見ていたらぶつかったのだけど、一辺倒ってもちろん「いっぺんとう」という読み方でいいんだけれども、本書では違う読み方で収録されていた。へえと思ったので書き写しておく。 ●一辺倒――中国語で「イーペンタオ」と読む…

のぞき見トムとハットトリック項目集

「のぞき見トムとハットトリック」は発売と同時に買って、調べ物に使おうと思っていたのに、これまでほとんど活躍させる機会がなかった。 理由は明らかで収録項目の一覧がないためだった。ということで立項されている全慣用句の一覧を作成してみた。ほとんど…

佐久間治『ウソのようなホントの英文法』

ウソのようなホントの英文法佐久間 治研究社 2009-02-25売り上げランキング : 9572おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools 以前読んだ「英文法のカラクリがわかる(amazon)」が面白かったので読んでみた。全部で四章に分かれていてそれぞれ「第1章 学…

越前敏弥『日本人なら必ず誤訳する英文』

404 Blog Not Found:ガチな歯ごたえ - 書評 - 日本人なら必ず誤訳する英文という記事で知った本。著者はダ・ヴィンチ・コードの翻訳者。ついたコピーは「英語自慢の鼻をへし折る!」。 俺は英語を聞くのも話すのも書くのも駄目だが、読むくらいならある程度…

まこと学ぶ英語の本制作委員会『まこと学ぶ英語の本』

まこという名の不思議顔の猫関連本。今回はまこたちと一緒に英語を勉強してみましょうという主旨。リンク先ではアフィリエイトの収益をボランティアに寄付することをうたっているので、どうせ買うならと飼い主のサイトから購入。「肉球」を英語でなんと言う…

consider考

consider(熟考する)は目的語に動名詞しか取らない。これはTOEICテスト頻出の語法知識であると、ある参考書に載っていた。 不思議に思って少し考えたくなった。 不思議というのは、不定詞と動名詞の使い分けに関してのことだ。 ある動詞の目的語に不定詞を…

金水敏 ヴァーチャル日本語役割語の謎

本書は特定のキャラクターと結びついた、特徴ある言葉づかいを「役割語」と呼び、分析している。具体的には「博士語」「田舎ことば」「関西弁」「武家ことば」「書生ことば」「お嬢様語」「女性語」「アルヨことば」などを取りあげて、その成立の起源を探っ…

単語についた※印

ひさびさに。単語に付いた※印(「アスタリスク」とか「アステリスク」とか呼ばれる記号のことでいいのだろうか)って、単語についているなら、注があるよってことのような気がするが、もしかするとセンテンス(文)の先頭についた奴をイメージしているのかも…

ヌラヌラの初出

今年に入ったあたりから万年筆が好きになって、「趣味の文具箱」なんかも覗いているのだけど、書き味「ヌラヌラ」という表現がやたらと目に止まる。ふーんと思って見ていたが、このヌラヌラという言い方は山口瞳が言い出したものだというのを見て、にわかに…

森山卓郎『表現を味わうための日本語文法』

以前「外国語として出会う日本語(感想)」が割と面白かったので、シリーズの他の奴(作者は別の人)を読んでみた。今回のは文学的な表現に対して文法的にアプローチしてみようというもの。取り上げられるのは、例えば「馬鹿に」という副詞で、説明はこんな…