柳広司

『虎と月』

虎と月 (文春文庫)柳 広司 文藝春秋 2014-01-04売り上げランキング : 310381Amazonで詳しく見る by G-Toolsasin:4167900114 『山月記(青空文庫)』を踏まえた作品で、虎になった李徴の息子が語り手。山月記の時代から10年後が舞台。息子は父親のことを知る…

ジョーカー・ゲーム

戦前日本を舞台にスパイ養成学校「D機関」の面々がさまざまな任務を遂行していく連作短編集。表題作のほか、イギリス総領事がスパイかどうかを探る「幽霊」、ロンドンを舞台とする脱出劇「ロビンソン」、上海の抗日テロを背景に据えた「魔都」、東京でドイ…

シートン(探偵)動物記

動物記で有名なシートンを探偵役に据えた七つの作品からなる連作短編集。シートン動物記*1をまともに読んだことがなかったが、そんな俺でも分かる狼王ロボの話から始まるので、すんなりと世界にはいることができた。どれも面白く読んだが、なかでも冒頭に置…

トーキョー・プリズン

「ねえ、きみ」穴が言った。「民主主義というやつはなにも、それをつくる人たち以上によいものではないのだよ」 いやあ面白かった。柳広司が終戦直後の日本は巣鴨プリズンを舞台に描く密室もの。 語り手は行方不明になっている友人の手がかりを求めて来日し…

『聖フランシスコ・ザビエルの首』

ザビエルの首 (講談社ノベルス)柳 広司 講談社 2004-10-07売り上げランキング : 309553おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools 主人公はフリーライターの修平。オカルト雑誌のキリコ女史から九州で発見されたフランシスコ・ザビエルの首を取材してこい…

『饗宴 ソクラテス最後の事件』

饗宴 ソクラテス最後の事件 (創元推理文庫)柳 広司 東京創元社 2007-01-30売り上げランキング : 45404Amazonで詳しく見る by G-Tools 親本は2001年、原書房より刊行。1891年にアリストテレス著「アテナイ人の国制」という書物の写本が含まれるパピルス文書群…

『はじまりの島』

はじまりの島 (創元推理文庫)柳 広司 東京創元社 2006-09-30売り上げランキング : 216142Amazonで詳しく見る by G-Tools 2002年刊行作品。かの有名なダーウィンを探偵役に、ガラパゴス諸島で起こった連続殺人事件を描く。 ――それでは尋ねるが、 オックスフォ…

『贋作『坊っちゃん』殺人事件』

贋作『坊っちゃん』殺人事件 (集英社文庫)柳 広司 集英社 2005-03-17売り上げランキング : 164152おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools 第十二回朝日新人文学賞受賞作。親本の刊行は2001年。 誰もが知っている名作「坊っちゃん」を下敷きにした推理小…

『黄金の灰』

黄金の灰 (創元推理文庫)柳 広司 東京創元社 2006-11-30売り上げランキング : 146247Amazonで詳しく見る by G-Tools 著者のデビュー作。2001年刊行作品。主人公はハインリッヒ・シュリーマン(ウィキペディア)でトロイアの発掘エピソードの裏で起きていた殺人…