カラスヤサトシ カラスヤサトシ2

カラスヤサトシ(2) (アフタヌーンKC)
カラスヤ サトシ

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講談社 2007-04-23
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おすすめ平均 star

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 友達が「勧められるかどうかは微妙」と言いつつ教えてくれたマンガ。1巻が見つからなかったので、まあ四コマならあとで一巻読んでもいいだろうと、二巻から。日常切り売り系の作品。
 ところどころ声を出して笑ったものの、全体になんというか、哀しい。いやそんな読み方するのは野暮なんだけど、マリリン・モンローが幼少期を回想して書いた文章が頭の中をちらついて仕方ない感じだった。

私は誰かが私を愛してくれるなんてことを夢見たりすることはまったくなかった。そんなことは高望みが過ぎていて、私の想像力では無理だった。私が夢見れたのは、せいぜい自分が誰かの(神様以外の誰かの)注意を惹くということまでだった。
マリリン・モンロー「マイ・ストーリー」より、適当な俺訳)

 カラスヤサトシの描く四コマは、作者の寂しさや悲しさをそのものとして共感してもらうことを諦めて、笑いにすることで妥協した共感を得るために描かれているような気がする。
 まだ連載は続いているらしいがいずれ飽きられたとき、作者はその哀しみを受け止めきれるのか、って、これはまったくよけいなお節介で、しかも全然ギャグ四コマの感想ではないな。
 ところで十ページに出て来たジンギスカンキャラメルは、キャラメルの味とこしょうの味がコンボで襲いかかってくる一見さんお断りの菓子だけれども、俺の知り合いにはあれが大好きという強者がいるのをふと思い出した。