今朝新聞を眺めていたら、大辞泉の第２版の広告が出ていた。メインで使ってる電子辞書の国語辞書が初版の電子版であることもあり、今さら紙の辞書は買わないよなあと特色欄を見ていたら、DVD-ROMが付いているというのが、まず眼に留まった。ちょうどPCで使える国語辞典がほしいと思っていたので一瞬気になったものの、一万円を超える定価（ただし2013年12月31日までは多少安い）だし、ネットで公開されてる辞書とそこまで違いがあるかなあと、スルーしそうになったところだったのだが、ほんの一言さりげなく書かれた文句が、おれの心を鷲掴みにしてしまった。
「本文内が検索できる」
……やべえ。ネットで公開されてる辞書と違うよ、この子。
本文内が検索できるってことは、普通使う国語辞典の使い方、「○○ってどういう意味だっけ」や「○○ってどんな風に書いたっけ」だけではなく、「○○ってなんて言ったっけか」の○○を検索すると、○○を言い表す表現を教えてくれる可能性があるわけで、その機能、ずっと欲しかったんだよ！ と、思わず紙面を指さし、叫んでしまった。あとはお財布握りしめて藤沢のジュンク堂へダッシュです。
藤沢のジュンク堂はヨドバシカメラのうえにある。で、ほら、今日はiPad miniの発売日だから、結構混んでたりするのかなあと思いつつ乗り込んだ（ら、意外とそうでもなかった）。とにかく目的は大辞泉。エスカレーターで七階へ。迷わず辞書コーナーへ。いたあ！ ってかでかあ！ と上下二冊がまとまって入った箱の分厚さにびびりつつ、むんずと掴み、落としそうになったから両手で抱えて、レジへ。店員さんも扱いに困りつつ手提げ袋に入れてくれた（とにかく重いのだ。でかいのだ）。ひいこら言いながら帰宅した。
で、早速DVDをドライブに放り込んでインストール。これで何かおれが誤解していて、本文内検索の意味が違ってたらどうしようとどきどきした。祈るような気持ちで、ソフトを立ちあげる。検索条件を「本文」「あいまい」に合わせて「猫」って入れてみる。これで「猫」の項目しか出てこなかったら、どうしようと思いつつ、検索。
出た。
「愛玩動物」から「またたび」まで。ヒット数696。ひゃっほう。厳密でやってみると、494件。あいまいのほうは「猫」だけじゃなく「苗」なども拾っている。そんな曖昧さかとちょっとのけぞった。
立ちあがった画面がえらい馬鹿でかく、かつ大きさを調整できないのはどうなのよとか、レイアウトが微妙に使いにくくなってるとか、不満も湧いてきたが、2015年まで毎年データが更新されて、無料でアップデートできるそうなので、この辺は改良されることを期待したい。しかし、この本文内検索機能との差し引きをするなら、そんな欠点はジオングの脚に過ぎない。25万7000語の説明部分全部が検索対象になるなら、有効度がそうでない辞書と較べてどれくらい高まるか、見当も付かないというのが、今時点での正直な感想だ。「ジャパンナレッジ」を2カ月無料で使える（2013年の12月25日までに申し込む必要がある）ようにもなるし、結構至れり尽くせりだよなあ。
語釈についてはこんな感じ。（お、記号が変わるけど、コピペも可能だね）
れん‐あい恋愛
名スル特定の異性に特別の愛情を感じて恋い慕うこと。また、男女が互いにそのような感情をもつこと。「熱烈に―する」「社内―」
『新明解』の同項目と較べると、辞書は色々という気が強まります。面白いのは『新明解』だけども、検索の利便性は圧倒的に『大辞泉』。今後、国語辞書を引こうと思う回数が増えそうだ。そして、これがある程度反響を呼べば、他の辞書にも本文内検索がつくようになるんじゃないかと期待して、エントリーを書いてみた。とりあえずしばらくは、もし国語辞典をどれにしようかなあと思っている人がいたら、大辞泉を薦めてみようと思う。
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